[行程]
9:00 スキー場トップ
10:50 男岳
11:30 4番シュート滑降開始
12:00 ムーミン谷 昼休憩
13:00 女岳
14:20 大焼砂
15:00 荒沢口
15:40 R46国見口
[参考記録]
★2004年ツアー記録
★2005年ツアー記録
今年も当てました!!しかも2月の秋田駒ケ岳。この時期には考えられない天気と素晴らしい仲間との最高のツアー。今度いつこんな状態の秋田駒ケ岳が滑れるのか?そのくらい全ての条件が揃ったツアーに全員が幸せな1日を過ごしました。
[鏡のような田沢湖]
朝のスキー場の駐車場ではちょっとガスがかかっていつもの秋田駒ケ岳。当然山は全く見えないものの、気温は高め。天気予報も移動性高気圧の中心1日中晴予想!少しくらいのガスなんて何にも気にならない。8時半からのリフトに20分も前から並んでしまうみんなのテンション(笑)少し早めに動いたリフトに順番に乗り込みスキー場トップへ。
リフト終点へ着くとガスが嘘のように抜けて眼下には田沢湖が見えている。自然にみんなにやけてしまう。。。
[細尾根での休憩]
少し冷え込んだ山の気温で良い具合にしまった雪に気持ち良くアイゼンが効く。登り始めて30分もするとあまりの天気の良さに汗だく。みんな上着を脱いで順調に登る。途中ちょっと足に合わないアイゼンの為に少し遅れたakubiもスノーシューにかえたらサクサク登りはじめる。いつもなら暴力的な強風で絶対に休憩なんかできない細い尾根上も、今日の天気では絶好の見晴し台!
[男岳そして4番シュートへ]
順調にハイクアップしてピークへ。いつもなら出迎えてくれる男岳の鳥居も、2月ではすっかり雪に埋もれて樹氷になって形が殆どわからない。360度のパノラマ!岩手山をはじめ早池峰山、和賀山塊、そして遠く鳥海山。やはりここでの景色はいつ来ても感動がある。思い思いに写
真を撮った後秋田駒ケ岳核心のムーミン谷へと降りるシュートへそれぞれ向かう。
[ムーミン谷へ]
今回が4回目のシュート滑降。4番を2回、6番を1回。今回は今まで攻め切れてない4番をテレマークでという思いから一番スタンダードなラインで行くことに。テレマークを始めて3シーズン目。このシュート滑降が一つの区切りになる気がしていた。自分の技術と今後のトレーニングのテーマ。。。。
みんなで積雪チェックを始める。この辺がこの仲間の素晴らしい所である。掘ってみると40cmくらいのところに弱層。結構きれいに落ちる。3ケ所で掘って同じ状況。相談の結果
ジャンプテストもしてみることに。チェッカーはおいら。2度3度と飛んでみてもびくともしない。5回目あたりでやっと崩れだす。結論非常に安定♪みんなでそれぞれテンションを上げ出す。
ファーストははこ!4番の一番ライトよりを選択。4番の斜面の中では一番斜度のあるルート。慎重にドロップ。4ターン目あたりでライト側に当て込みすばらしいラインで滑り降りていく。
メンバーから歓声が上がる!!駒に通い続けてこの日を迎えたはこの滑りは4番滑降の集大成と言ってもいいすばらしい滑り。ちょっと感動でした。
[滑落]
核心の急斜面へ続々ドロップしていく。さすがに最大50度弱の斜面にみんな腰が引け気味だが、それ以上にテンションが上がっていたのか、それぞれがすばらしいパフォーマンスを見せていく。そしてみんなが降りて最後になった。トリを勤めることになりアドレナリンでまくり。テレマークで、しかもこの急斜面
。雪質、天候、どの条件をとっても文句無し。
今回選んだラインは最初ゆるめのスタートでノールを越えた所から一気に50度近い斜面
を落ちるライン。大きく息を吸い、そして集中する。ドロップ、3ターンをしたところでノールを越え、真下まで見える急斜面
へ。スキートップをフォールラインへねじこみターンをきめる。そして次のターンへ移ったところでスピードに腰が引け、体が後ろに逃げてしまう。その瞬間スキーは真上に。そして背中から叩き付けられ斜面
を落ちはじめる。。。1回2回と転がる。ポールが片方はずれた。上の方で転がってるのが見える。自分の体も止まらない。手足を斜面
に当ててもなかなか止まらない。そしてやっと止まった時には核心の斜面の中間か。大分必死にもがいたせいなのか太腿が痙攣している。少し滑りに不安を感じるが、ちょっとしたら治まったのでまた滑りはじめる。ここからの滑りは斜度も落ち着いてきて(それでも30度台後半)きっちりした滑りができたが、最下部まで行く前にまた痙攣。。。結局このあとこの痙攣に不安を感じながらのツアーとなる。
[女岳へ]
自分の腿の痙攣を気遣ってくれてムーミン谷で昼休憩となった。自分の刻んだラインを見上げながらの休憩は格別
。その後足も落ち着いてきたので早々に女岳のドロップポイントへ向かう事にした。女岳へのハイクアップは約30分強。ところが斜面
をまきながらのハイクアップは足に予想以上に負担がかかり、痙攣の爆弾を抱えながらの登り返しはではこの後の事を考えて体力温存せざるを得ない状況となった。この後ヒゲ松さんとおいら以外は女岳の特大オープンバーンに美しいラインを刻み2回目の核心を終えた。
[大焼砂からツリーランへ]
女岳を滑った後は小岳の基部をトラバースしながら横長根へ登り返しとなる。ここも約30分のハイクアップ。4月になるとここは溶岩帯なのでほとんど雪もない所なのだがさすがに2月。まだ真っ白な雪に覆われた斜面
をゆっくり登り返す。そして横長根へ着くと、特大のエビのシッポ。普段のこの場所の強風を想像させられるこの自然の造形に、ちょっと今日のこの天気とのギャップを感じてしまう。
横長根では男岳と女岳をバックに記念撮影。そして最後のオープンバーンへドロップしていく。大焼砂のオープンバーンは今日の強い陽射しでひどいサンクラスト。痙攣爆弾の自分の足にはきつい状況。なんとかこのきびしい斜面
をクリアしてロングツリーへ流れ込んでいく。上部のサンクラストとはうって変わってこのツリーは表面
5cmくらいがゆるんだとても滑りやすい状態。メローな斜面に軽快に滑っていく。
[笑顔そして・・・]
最後のロングツリーラン。快適すぎてちょっとルートロス。というかいつきてもここは迷う。地形図に現れない小さい沢地形にやられまくる。。。それでも無事荒沢橋へ下るポイントへ到着しこの2月のロングツアーは終了した。
今回、今までにない素晴らしい天気と仲間。そして敗退し続けても何度も歩き続けたはことたくとおいら、、、
こんなすばらしいツアーも自分達で得たものがたくさんあったからこそ山の神様が与えてくれたものに違いない。
最高のロケーションと仲間とその笑顔に感謝!
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