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スキー用具の選び方 ++++カービングスキー全盛の今だからこそ++++


 
(1)はじめに

スキーのインストラクターという肩書を持っていると いろいろ相談を持ちかけられる事が多い。 その中身の大半はスキーの用具選びや技術的な相談なのだが 意外に勘違い的な知識から間違った事を知識として持っているのが用具に関してである。 という事で初心者から中級者およびなんちゃって上級者 (いわゆる中級者から今一歩向け出せないが上級者として自分を意識している方) を対象にした用具選びを技術的な面からどういう視点でそろえたらいいか 書いてみようかと思う。 スキーというスポーツは滑る為にそろえなければならない用具が 何点かあるのはやった事のない人でも想像はつくだろうが この一つ一つの道具を選ぶにあたって スポーツ用品店では決まったうたい文句で薦める。 これが用具選びの間違いの始まりである。 間違いと言っても全てがそうである訳ではないが 技術レベルによって微妙に違ってくるのが当たり前であって スポーツ用品店では1人1人にそのレクチャーをしている暇がないというのと 店員がすべてインストラクタークラスの指導者的感覚から用品の説明をできない というのが現実である。 というわけで僕の視点から板、ストック、ビンディング、ブーツに関して 簡単に説明していこう。

(2)ストック

ストックは逆さにしてリングの下を持ちます。 長さは肘を直覚に曲げて持てるくらいの長さ!というのはお店での薦め方。 さてここで注意してもらいたいのはスットクというのは何を目的として持つのかという事。 意味のないものなら始めから持たなくていい訳でちゃんとした理由があります。 一番大事な理由はバランスをとり滑る為のリズムを作ること。 その他にストックをつく事によってスピードがコントロールされたり 滑る時の姿勢(腰の高さ)を安定させたり・・・ と書いてみるとそれなりにあるものであるが 長さを決定する為に一番注意しなければならないのは滑る姿勢の維持という事である。 ちょっと考えてもらえばわかると思うが長いストックを持つと どうしても腰が高くなりバランスが悪くなる。 しかし初心者ではスピードはあまり出さないので多少長くても構わないと思うし 僕的には長いストックでいいバランスを身に付ける事があるとも思ってるし・・・ ただ腰が高い位置をキープするという事は膝の上下がほとんど見られなくなってしまうので どんな技術でもいいので曲がれるようなった方は膝の動きを意識させる為にも 今まで使ってたストックの長さから3、4cm短いものを選ばれるといいと思う。 そうする事によって今までの姿勢からいやでも少し腰の位置が下がるはずなので 今まで安定しなかったスピードでも安定した滑りが出来るようになると思います。 特に中級者以上の方はこのストックの長さを変えてみるのはおすすめ。 短いかな?と感じる程度で、慣れてくると 気がつけば膝の上下運動がスムースにできるようになってるはずです。 結論的にいうとストックは最初は長くてもいいという事 (長さの目安は肘が直角より少し強く曲がる程度でもいいです) 曲がれるようになったら肘が直角になる長さ そして1ランクステップアップを目指す方は直角より3、4cm短いものを! さらにコブなどの不整地を頑張って滑ってみたい方はさらに3、4cm短いものを選びましょう。 ちなみに私は身長174cmで現在使用している長さは113cmのカーボンポールです。 昨シーズンお店で薦められたのは118〜120cmの物でした。

(3)板

現在主流となっているのはカービングスキーである。 さてこのカービングスキー、とってもくせ者で 初心者のおよび中級者のスキー選びを非常に迷わせているのが現状である。 ほとんどの方がショップではカービングスキーを薦められ、わけもわからず購入! そして、この板で滑ればあなたもカービングスキーヤーなんて事をとショップでは言われ いざ滑ってみると今までのスキーより 曲がりにくいしスピードは出るし、真っ直ぐ滑れないし・・・などなど 全然良くないじゃないかあ!なんて事になってませんか? そうならない為にも僕は発展途上のスキーヤーにはあえてカービングスキーは薦めません。 カービングスキーの目的は高いスピードで如何に速く曲がるという事である。 速いスピードで曲がると言う事は スキーが雪の上でずれないで(横滑りしないで)曲がると言う事。 こんなこと初心者や中級者に求める事自体が本末転倒であって できるわけないのにカービングスキーを薦めるショップの店員に騙されて買ってしまうと 楽しいはずのスキーも出来なくてブルーになるのは明らかである。 初心者、中級者のレベルで曲がるという行為は ほとんどがスキーを横にずらしながらの技術である。 この技術を無理にカービングと言う技術に道具で持っていくのは絶対に無理なのである。 しかし、最近の商品構成がいかんせんすべてカービングスキーで構成されており 普通の板を探すほうが苦労である。 そこで僕はモーグル系の板を薦めちゃいます。 コブ(不整地)という状況での基本的な技術は カービングではなく板のずらしからくる回旋運動である。 (上級者のモーグル技術はまた違いますが今はあえてそれは説明しません) つまりずらしやすいように板が設計されています。 逆にカービングができる人でもこの板を使って滑ると 脚力が相当ないとカービングはできません。 先ほどからお話ししているずらしからくる回旋運動は 初心者、中級者の基本技術でありますから 当然それがしやすい板だと曲がりやすく技術の向上も期待出来ます。 ただ1点注意してもらいたいのはあまり上級クラスのモーグルの板を選ばない事! 上級レベルの板は不整地をハイスピードで滑る為一言で言うと固い板になってます。 (ここでは初心者、中級者が使った時の感じ方でお話ししています。 厳密にはこの固さはフレックスとかトーションと言う表現で記載されています。) 固い板と言うのはスピードも出やすく曲がりづらいというのが基本で いくらモーグルの板でも初心者、中級者ではこのクラスの板は扱いづらくお勧め出来ません。 さて長さですが最近は先にお話しした通り カービングスキー全盛の為ショップではあまり長い板は薦められません。 これは僕の意見も同じで、スキーメーカーの努力のたまものといったところでしょうか 昔のスキーは強度を保つ為には板の長さはある程度長くなくてはなりませんでしたが 最近の板は構造上短くてもねじれ剛性、曲がり剛性共に非常に増した為 短い板でも十分良いものを作れるようになりました。 そのため初心者から上級者まで対応出来る板が短い板として成り立つようになりました。 ちなみに私の174cmの身長で板は170〜180cmが普通ですので 身長プラスマイナス5cmを目安にすれば良いかと思います。 結論として僕のお薦めはモーグル中級者向け(値段3万円台クラス)の板で 長さはカービングスキーで薦められる板の長さでいいということにします。 ただしこの板で滑っても全然上手くならない! なんて事を私に言われても困りますのでその辺は御理解下さい。 これは僕の考える板選びのコツと言う事ですので!

(4)ビンディング

ビンディングも最近はカービングスキーにあわせて プ−レートがついたものが主流となりつつありますが (板とビンディングの間にあるビンディングの台のようなもの) この役目についてお話ししましょう。 そもそもブーツは板よりも幅があるものですから体を倒し込んで曲がる いわゆるカービングと言う技術をしたとき、スキーが雪面 に対して立ってきます。 そうするとブーツの側面が板よりも広い為倒しこんだ時雪面 にぶつかル可能性があります。 これを少しでも防ぐ為にプレートを板とビンディングの間に挟んで ブーツの位置を雪面より少しでも高くする事によって スキーを倒しこんでもブーツが雪面 にぶつかってエッジが抜ける事を防いでくれます。 ここまで書いた事を実戦出来る初心者、中級者の方はいませんので (これができれば間違いなく上級者)プレートは必要ありません。 またビンディングはメーカーによっては重さも重要なポイントになります。 ビンディング片方の重さでメーカーにより最大50〜60gは違います。 そこで僕は軽いのを薦めます。 重いと安定性は増しますが疲れますし、スキーを操作しづらくなります。 まして普段あまり運動やトレーニングをしてない人にはなおさら軽い方がいいと思います。 それからビンディングには開放値と言うものがあります。 これは転んだ時やスキーに余計な力がかかった時 ビンディングからブーツが外れる力の度合いを示します。 この開放値の最大値はビンディングの性能と比例します。 初心者、中級者の開放値として適当な最大値は8〜10kg程度のものを 6kg前後に調整して使用して十分でしょう。 ちなみに上級者でレースなどをしている人で最大値16kg。 (ワールドカップ、全日本クラスはもうちょっとかもしれません) これはめったなことでは外れませんし 外れたとしたら足の方も骨を折っていたり靱帯を損傷していたりというレベルになります。 ちなみに私は最大値14kgの物を12kgで使用しています。

(6) ブーツ

ブーツは技術レベルによりどうこう言う前に とにかく自分の足にあったものを探す事をおすすめします。 確かに技術レベルにより値段も様々ですし どういうスタイルで滑るかによっても最近は種類が違ったりします。 しかし足に合わないものは技術がどうのと考える以前に 滑っているうちに痛みを伴ったり かといってサイズを大きくしたりしてもブーツの中で足が前後に動いても問題があります。 とにかくお店でいろんなメーカーいろんなサイズいろんな値段の物を履いてみて 一番足に馴染むものを選んで下さい。 ブーツの値段が高くても技術にはあまり関係ありませんので。 ただあまり固いブーツよりは軟らかめのブーツの方が 初心者、中級者はいいと思いますのでこの点だけ覚えておいて下さい。

(7)まとめ

今回は初級、中級向けに用具選びのコツをお話ししましたが、 これは僕の個人的な考えでショップの店員さん達の考えが間違っている訳ではありません。 ただ店員さんの言葉が全てではない事も事実ですので 僕の考え方も頭の片隅においてもらって 自分にあったそして楽しいスキーライフを送って下さい。

2002.12


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