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         【事故の詳細】 
        お昼頃から滑り出した僕はシーズン2度目と言う事でとにかくスキーによる雪の感触を早く戻したかった。 
          その日はお客さんもまばら。 
          特に時間も午後2時を回った当たりだったので午前中で帰る人も多く、ゲレンデは時によって人の影さえ見えなくなる事があるくらい空いていた。 
          このゲレンデの頂上付近は3本のコースに分岐するまで150m〜200m程ゲレンデ幅も広く緩斜面
          で見通しもよい。 
          そんな状態ではあるが基礎練習をする時は、他のお客さんのじゃまにならないようにコースのはじの方でやるようにしている。 
          この日もそれにもれず、はじの方でプルークターン(カービングの為の基礎練習)をスキーの感触を確かめながら(当然スピードはゆっくり)していた。 
          その時の様子を当事者のボーダー(以下Sさん)ははっきりと覚えていた。 
        「真後ろの方から滑っていた私は、一見して下手ではないとわかるスキーヤーが荷重と抜重の練習かなんかやってるんだなと認識していました。その時、邪魔しては悪いと思ったので、ここまではこないだろうと思う所までは避けようと思い、進路をそのようにとったが、予想以上に切れ込んできて、その時にはもう避けきれる間合いではなかった。」 
        僕は左斜後方からぶつかられた瞬間しか理解していなかったし、 
          ぶつかられるまで自分の視界にSさんは確認していなかったので、この話を聞いてやっと事故の状況を理解出来た。 
          ぶつかった後Sさんは僕の3mほど下まで転がったようだが、僕もぶつかられた勢いで転んだ為どのようにSさんが転んだかは覚えていない。 
          衝突後、僕は転んだだけだったので、転んだ勢いで外れたSさんの帽子とゴーグルを拾い、そしてSさんの所へ行った。 
          結果的にSさんは転んだ時に左脚を強くねじって左下腿骨折の重傷を負った。 
            
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